親からの相続にどう向き合うか
50歳前後になると親からの相続に多少なりとも関心を持つべきだと思います。
親からの遺産を当てにする、ということではなくて、もめないように次の世代、すなわち自分たちの世代に引き継いでいくために必要な心構えのため、とでも言いましょうか。
相続について全く知識がない状態で「相続が発生」すなわちお父様やお母様が亡くなられた場合、かなりたくさんの「やらなければいけないこと」に追い立てられる場合があります。
葬儀に関すること、死亡届の提出から始まり、どれだけの遺産(=相続の対象となる資産)があるのか、遺言書はあるのか、相続の放棄あるいは限定承認をする人はいるのかを把握し、(準)確定申告、遺産分割協議、相続税の申告と納付までを10カ月以内に行わなければいけません。
これだけ聞いても大変そうですよね。
相続人となる人たちがすぐに話し合いをできる状況ならまだ良いですが、遠方に住んでいたり、連絡が取れなかったり。さらには、遺言書の内容に不満がある人がいたり、思いもよらぬ相続人が現れたり、、、、こうなるととても10カ月では片が付きそうにありません。しかし、相続税は納めなければなりません。
その時には、とりあえず「法定相続分通りで相続したものとして」納税することになります。この納税資金は原則「現金」でなければいけません。(物納などの方法もなくはないですが、現金が原則です)
さらに、よく「相続は二次相続まで考えなければいけない」と言われます。
仮にお父様、お母様のうちお父様が先に亡くなられた場合、お父様の相続を一次相続、お母様の相続を二次相続といいます。
一次相続と二次相続の違いは「配偶者の税額軽減」が使えない、ということです。一次相続では配偶者の相続税額はよほどの資産家でない限りは「0」になります。かといって、「とりあえず、母さんに相続することにしとこう」と安易に決めると、一次相続では相続税がかからなくても二次相続で課税対象になることが十分に考えられます。
どのようにするとスムーズに、かつ余計な相続税を支払わずに次の世代に引き継げるか、ということについてはいくつかのシミュレーションを行い、場合によっては相続発生前から対策をしておくほうが良いことがあります
「相続対策をしておかなければならないほどうちには資産はないよ」というお話もいただきます。資産がないからもめない、ということはありません。むしろ資産がないからこそもめるケースがたくさんあります。
「まだうちの親父もおふくろも元気だし・・・」とおっしゃる方もいます。でも、元気でなければできない対策があります。
相続で最も大切なのは「もめないこと」。
親に「相続」の話をすると「お前は俺に早く死んでほしいのか!?」などと言われ険悪になる、という家庭もあるかもしれません。
でも、お父さんが何にもしてくれてなかったせいで遺された奥さまや子供たちが大変な思いをするのは本望ではないはず。
相続に向けた対策も人それぞれです。
自分のうちではどんな対策をすることでもめない相続ができそうか。考えておいて損はないと思います。
何から考えたらよいのかわからない方のために、西山ライフデザインは力になります。
お気軽にご相談ください。
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