日本人の住宅に対する意識
日本では欧米に比べ中古住宅の市場が圧倒的に小さいと言われています。
住宅市場全体における中古物件の割合は15%程度のようです。欧米では70~90%にも達します。欧米では既存の住宅に対し「これまで問題なく使われてきたんだから大丈夫」と考え、新築よりも中古のほうを好む人が多いと聞きます。
一方、日本ではものすごく「新築」にこだわる人が多い。国交省の行った意識調査(土地問題に関する国民の意識調査)で「新たに住宅を取得するなら新築が良いか中古が良いか」という問いに対する答えは「新築が良い」と答えた人が6割を超えました。「中古が良い」と答えた人は2.2%。
日本の場合には「地震」があることもあり、古い住宅は「耐震性」で問題があることもあって新築派が多いのかな、と思います。防音性や遮熱断熱性などの環境性能もだいぶ進歩していると思います。前に誰かが済んでいたところはちょっと…と感じる人もいるのでしょう。
戸建て住宅もそうですが、マンションの性能もだいぶ進歩しました。
住宅にも流行りがあります。高度成長期に供給されたいわゆる「公団タイプ」は当時大量に供給されましたが、やはり空室が目立つようになり、「にこいち」すなわちもともと2部屋だったものを1戸にしたりした物件も存在します。
もっと最近では「ハイサッシ」すなわち天井の高さ、あるいはその近くまで開口のある窓や「アウトフレーム」や「逆梁構法」すなわち部屋内に梁型が出ない構造で室内がすっきりしているなど居住性を高める工夫。「スケルトンインフィル」すなわち、やろうと思えば部屋の中を間取りの変更なども含めてほとんど自由にリフォームできるというものもあります。天井高の高さなどは購入したらまず絶対に変えることはできません。天井が高いというのは思いのほか広く感じるものです。(あまり高すぎると電球の交換とかで困りますが、最近はLEDの普及で電球が切れることも少なくなりました)
どんどん技術が進歩する一方で、古いタイプの住戸が対比的により古く感じられる、という結果も作り出しています。
ヨーロッパなどでは古いものを重宝し、愛でるような文化があるからか別に気にもしないようです。
日本の古い住宅といえばやはり木造。最近は築数十年の古い住宅を購入し、フルリフォーム、リノベーションして住む人も増えています。
木造でも大事に使えば50年以上住むことができます。最近ちょっとネットで賃貸物件の検索をしていたら「築90年」という物件がヒットしました。写真だけ見てたらそんな風には見えない。(写真が上手に撮ってあるのかもしれませんが)
そんな物件でも需要があるエリアっていうのもすごいです。ちなみにその物件は月島界隈でした。
とりとめもない「独り言」でした。
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