日大アメリカンフットボール部の最悪な対応について

仕事とは全く関係ありませんが、どうしても気になる日本大学アメリカンフットボール部の事件に関して。


みなさんもご存知のように、関西学院大学と日本大学のアメリカンフットボール部の定期交流戦において日大選手が無防備な関学大のQBに背後からタックルし、怪我をさせた事件です。


このような行為に至った経緯、監督の指示があったかどうか、事件後の日大、及び監督の対応などに批判が集まり、問題が広がっています。

事件の映像を見ましたが、かなり悪質。大けがどころか選手生命、場合によっては命への影響や半身不随になるなど被害者の将来をも奪いかねない重大な事件です。

どう見ても「事故」ではない。

事実、加害者の選手は監督に「やれと言われた」「(反則を)やるなら試合に出してやる」などと言われた結果行った行為であることを話しているようであり、偶発的な事故ではないことを示しています。

悪意を持ってなされた「傷害事件」であり、日大、日大アメリカンフットボール部、加害者となった本人(ツイッターなどでは本人の顔写真などもかなり出回っています)の今後の対応が注目されます。


僕自身、慶應義塾大学で体育会に在籍していた経験があり、学生が学業とともにスポーツにも熱心に取り組み、得られるものは多いと考えている人の一人です。

学生スポーツにおいて、学業との両立が重要であることはもちろんなので、ここではその点については触れませんが、体育会に所属し、約4年弱の活動期間の間に最下層から部の幹部として組織を率いるまでを経験することは、その後、社会人になるための準備としても得難い経験になると思います。

その中では、競技者として、その成績を上げること、勝つことなどももちろん大事です。一方、負けることもあるでしょうし、挫折を味わうこともあるかも知れない。人によっては怪我をしてしまい悔しい思いをすることもあるでしょう。そういった試練から立ち上がろうとすることもまた良い経験になると思います。

また、競技以外でも後進の指導や組織運営といった社会との関わり方についても学ぶところがあるでしょう。

これらを支えるのは、部長(多くの学生運動部では大学の教授や助教授といった立場の人が務めることが多いのではないでしょうか)、指導者(監督やコーチ)、先輩などの指導です。

競技そのものについて成績を上げる、強くするといった指導はもちろん、日常生活やマナー、大人としての立ち振る舞いに至るまで「社会の規範となりうる人材を育成する」というのが学生運動部のあるべき姿だろうと思います。

もちろん、部に所属する部員たちが事件や事故を起こした時も部長や監督が責任を追及されることになります。

最近では、未成年の飲酒など2、30年前は当たり前に行われていたようなことも厳重に禁止、監督しています。OBとの懇親の場などでも未成年者の部員には「自分は未成年なので飲めません」という表示を行い「酒を勧める」などの事態が起こらないようにしています。


一部の部では、給料を支払って監督を招聘することもあるでしょうが、多くの部では部長も監督やコーチなどの指導者もボランティアです。ボランティアでも、こういった重大な責任は負うことになるので、非常にリスクが高いことは明白です。それを承知でそのような立場を勤めている人達を私は尊敬します。


さて、そんな状況の中、今回の日本大学あるいは日本大学アメリカンフットボール部の対応はあまりにもずさんです。

もはや謝罪だけでは済まされないでしょう。

部員のかなには一生懸命頑張ってきた人達も少なくないでしょう。しかし、属しているのは組織です。組織の中での不祥事は組織で責任をとらなければなりません。

今日の午後、記者会見が開かれるようですが、どのような対応になるのか注目です。

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